2018年のM-1グランプリ番組の後で、若手漫才師にぼろくそに言われた上沼恵美子「審査員はしない!」と断言したはずでしたが、12月22日(日) 開催のM-1グランプリ2019審査員に名を連ねていました。なぜ続投したのでしょう。
その理由を探ります。
2018年M-1グランプリ事件とは?
もう審査員はしない!の原因となった2018年M-1グランプリ事件を見てゆきましょう。
2018年M-1グランプリ番組終了後打ち上げで、酒に酔ったうえで、とろサーモン・久保田かずのぶさんが、
「もうそろそろ辞めてください。自分の感情だけで審査せんとってください。1点で人の一生変わるんで」。「お前だよ。分かんだろ? 右側のな。クソが!」(審査員席の一番右側に座るのは上沼)
さらに、スーパーマラドーナ・武智正剛さんが、
「右のオバハンには、みんなウンザリですよ」。「『嫌いです』って言われたら、更年期障害かって思いますよね」(7人の審査員の中で女性は上沼1人だけ)
と発言したのをインスタライブの動画に投稿、拡散し、大炎上した。
多くのメディアに取り上げられ、収拾できなくなり、番組MCの今田耕司さんや審査員のオール巨人さんたちが何とかおさめようとしたが、火の手は上がったままとなった。
ふたりが所属する吉本興業が、上沼恵美子に謝罪を申し入れるも、受け入れられず、ふたりは今に至るまで、テレビの第一線には復帰できたとは言えない状態が続いています。
この後、上沼はラジオ番組で審査員引退をにおわせる発言をしていました。
ついに🔥明日決戦🔥
過去最高5,040組の頂点に立つのは誰だ?!漫才頂上決戦🏆M-1グランプリ2019🏆
📺12月22日(日)午後6時34分~
ABCテレビ・テレビ朝日系列 生放送💥#M1 #M1グランプリ #M1グランプリ2019 #決戦は12月22日👑https://t.co/tUeUNIAmv3 pic.twitter.com/YjyFcchC94— M-1グランプリ (@M1GRANDPRIX) December 21, 2019
上沼恵美子の出身と経歴
1955年4月13日 生まれ、兵庫県淡路島出身の64歳。
姉との漫才コンビ海原千里・万里で、1971年デビューし、上方お笑い大賞銀賞を受賞する。
1975年「大阪ラプソディー」のレコードが40万枚のり上げを記録。
1994年と1995年にはNHK紅白歌合戦の紅組司会を担当しました。
以上のように、関西中心に活動しながら、漫才、歌手、司会者から料理番組まで持つマルチな才能を持つ芸能界での実力者となりました。
関西のおばはん特有の毒を含んだ言い方を根っから嫌う人も多いが、それだけ、上沼恵美子の強い個性として多くからの支持もされています。
実際2002年のNHKが行ったタレント好感度ランキングでは、女性部門で3位となり、「芸能界の女帝」と称される和田アキ子に対して、「西の女帝」と称されています。

上沼恵美子が審査員続投の理由は?
2019年の審査員は、オール巨人、上沼恵美子、サンドウィッチマン・富澤たけし、立川志らく、ナイツ・塙宣之、中川家・礼二、松本人志と発表されました。
審査員続投の3つの理由を見てゆきましょう。
・第1回からの審査員松本人志が、M-1決勝事件後すぐに、東京から関西の読売テレビの控室に上沼恵美子を訪ね、上沼恵美子に後輩の失態を謝罪し「上沼さんが辞めたら僕も辞める」「自分より先輩で尊敬できる人がいないと」と、話し、これに上沼恵美子がほだされた。
・大炎上で、上沼恵美子がどれだけ過去の実績を持っているか、多くの人に周知され、審査員にふさわしいと改めて認識した人が増えた。
・番組としても、大炎上で、上沼恵美子がいなくなって、昨年を引きずっていると思われるより、継続したほうが、審査の正当性をアピールでき、かえって人気アップを図れると、事件を逆手にとった。
【ゲスト審査員が決定!】
井上尚弥
上沼恵美子
サンドウィッチマン
渋野日向子
瀬戸大也
田中圭
戸田恵梨香
中西麻耶
長谷川博己
広瀬すず
吉野彰(五十音順敬称略)#NHK紅白https://t.co/rziDB69yRe
— NHK紅白歌合戦 (@nhk_kouhaku) December 18, 2019
上沼恵美子の審査員続投にネットの反応は?
今の時代、もう1人女性審査員がいた方が良いのだろうが。
やっぱり上沼さんレベルがいないと締まらない
一部反対もありますが、上沼恵美子の審査員継続にほっとしている人が多いようです。
吉本などに所属せずフリーで関西で頑張っているのを評価する人も。
まとめ
以上まとめますと
- M-1審査員一番の古株松本人志の熱意と誠意にほだされた
- 大炎上で改めて、上沼恵美子の実力を兼ね備えた審査員としての存在を認識した
- 番組として、昨年の騒動を引きずることなく、審査の正当性を訴えるには継続しかなかった
M-1グランプリとしては、大騒動があったものも、これをこなして、今年に繋げました。
これまで以上に、上沼恵美子審査員の発言が注目され、番組の視聴率アップとなるかもしれません。
関東の落語に対し、漫才は関西と言われてきました。生粋の関西のおばさん上沼恵美子を審査員から抜くわけにはいかなかったのでしょう。